パソコン豆知識 ~買い方編~
必要な性能
事務や家庭向け
- CPU:Core i3前後
- メモリー:8~16GB以上
- 記憶装置:SSD240~480GB以上
CPUは、毎年、新型が出ますが、第8世代以降で1つや2つ前くらいの型落ちなら、普段使う分には、そんなに使い勝手は変わりません。新型CPUを搭載したパソコンが出るころには、型落ちが安くなってきているので狙い目です。
ビジネス利用
遠隔会議ソフトのZoomやTeamsを使いつつ、エクセルなどのOfficeソフトを使う場合、メモリを喰います。出来たら、16GBあった方が快適に使えます。
- CPU:Core i3以上
- メモリー:16GB以上
- 記憶装置:SSD480GB以上
ゲーミングPC
ネットゲームは、色々インストールしていくと膨大なデータ量になります。500GBでは足りなくなりますので、余裕をもってシステムドライブは1TBにした方がいいです。また、PCの性能は、CPUよりビデオカードの性能が重要になってきます。ビデオカードの値段はピンキリで、3万円から数十万円まで幅があります。高いのは主に業務用で、車などの設計に利用されています。一般的には、利用するゲームに合わせたビデオカードを用意すれば十分です。ゲーミングPCといっても特別な物ではなくて、ごく一般的なデスクトップを増強すればゲーミングになります。
- CPU:Core i3以上
- メモリー:16GB以上
- 記憶装置:SSD1TB以上
- 相応のビデオカード
大まかな傾向
性能と価格のバランス
安い ー----ー--------- 高い
デスクトップ < タブ・ノート < 一体型
性能
低い ー----ー--------- 高い
タブ < ノート・一体型 < デスクトップ
修理のしやすさ=修理料金
し難い ー----ー--------- し易い
高い ー----ー--------- 安い
タブ <<< ノート・一体型 < デスクトップ
壊れやすさ・壊しやすさ
壊し難い ー----ー---- 壊し易い
デスクトップ < 一体型 < タブ・ノート
形態別性能比較表
最近は、記憶装置にSSDが採用される事が多いので、記憶装置の転送能力による性能差がなくなってきたが、HDDの頃は回転数による転送能力の違いがあり、ノートとデスクトップで性能差があった。
CPU | メモリ | 記憶装置 | |
デスクトップ | 普通 | 増設可 | ・3.5インチHDD (7200rpm) ・SSD |
一体型 | モバイル版 (普通の1/2) |
増設可 | ・3.5インチHDD (7200rpm) ・SSD |
ノート | モバイル版 (普通の1/2) |
増設可 | ・2.5インチHDD (5400rpm) ・SSD |
格安ノート | 省電力 | ・増設可 ・増設不可 |
・2.5インチHDD (5400rpm) ・SSD ・eMMC |
タブレット | 超省電力 | 増設不可 | eMMC |
ポイント箇条書き
CPU
- パソコンの性能は主にCPUの良し悪しで決まる。CPUの性能比較PassMark
- 普段使いや事務用なら、CPUを現行のCore i3周辺で選ぶ。
- ノートPCと一体型PCのCPUはモバイル版。省電力や放熱性の悪い筐体の為。
- CPUの名前が同じでも、ディスクトップPCの性能はノートPCの2倍
- 一体型PCの中身はノートPCと同じ
- IntelのCPU「Core i」シリーズは、同じ名前でも世代が古いと遅い。2020年夏の主流は第10世代。第1世代は約10年前
- AMDとの競争で、第8世代からコア数が倍になった
- AMDとの競争で、第10世代からCore i3,i5の仮想コアが有効になった。結果、第10世代Core i3の基本は、第7世代以前のCore i7と同じ、コア4仮想コア4になった。
- 第7世代からWindows7は未対応
- CPU型番の末尾に、「T」や「U」が付いているのは省電力版で動作が遅い
- Windows11は第8世代から対応。それ以前は未対応。
- エンブレムがの柄が大きく変わる時は、回路の微細化が進んだ時、性能や省電力性能がグッと上がる。
記憶装置
- HDDは5年位から故障率が急速に上がり、6・7年で5割くらいが壊れる。
- SSDはHDDより動作がかなり速い。が、壊れるとデータは出てこない。
- SSDならCeleronでも「デスクトップ版」なら、それなりに使える。
- ノートパソコンに載っているHDDは、2.5インチで回転数が5400rpm。
- デスクトップに載っているHDDは、3.5インチで回転数が7200rpm。回転数が多い分、データの読み書きが速い。
メモリ
- Windows10はメモリを食うようになり4GBでは不足気味。8GB以上あると快適。
- メモリは1枚単体ではなく2枚一組が基本だが、1枚や容量が不揃いでも問題なく動く。
- 32ビット機は64ビットの半分で済むが、上限が4GB弱。Windows11から32ビット版は無くなった。
マイクロソフトオフィス
- MSオフィスの有無で、2~3万円違う
- 無料オフィスが進化していて結構使えるレベル(LibreOffice)
- ネット版のOffice.comが無料で使える。(マイクロソフトアカウントが必要)
掛かるお金
- パソコンは性能の陳腐化と価格の低廉化が速いので中古はお勧めできない。
- メンテナンスも含めたコストパフォーマンスが高いのはディスクトップのスリム+液晶モニタ
- 世界三大メーカーの直販が安い。が、修理代が激高なメーカーがある。
- ウイルス対策ソフトはWindows10に標準装備されている。性能は市販の物と同等かそれ以上。
- Windows10とドライバーはネット供給に変わったので、リカバリディスクは必要なくなった。
- 既設プリンタなら、ドライバはネットから自動で入る事が多い。
- パソコン購入時に、月額メンテナンス契約を勧められる事があると思うが、パソコンの不具合は、機械的な故障でなければ、短時間利用による更新不足が原因である事が多い。それらは、スリープ切って半日から1日放置で直る。
その他
- 大概のパソコンは特別なものを用意しなくても2画面化できる。3画面化出来るものもある。USBアダプタで増設可能。最近はモニタの大画面が進んでいるので、1画面で昔の2画面分ある。
- 3Dゲームや3DCAD、デザイン系のソフトを使う場合、ビデオカード(GPU)の性能が重要になる。
- クラウドが発達してきたので、ノートパソコン1台にまとめるのではなく、家ではデスクトップ、外はタブレット、データはクラウドで共有する方が使いやすい。
- デザイン性の高い奇抜な形のパソコンは、メンテナンス性が悪いことが多いので避ける。
- メーカー製デスクトップは特殊電源を採用していますが、その部品が手に入らないメーカーがある。国際的なメーカーは手に入りやすいが、国内メーカーは手に入りにくい。
普段気を付ける事
- NASはRAID崩壊でデータが読めなくなる事があるので、必ず、別途バックアップが必要。
- 電子機器は熱で寿命が短くなる。特にノートパソコンは熱がこもり易い筐体なので、放熱に気を付ける。
古いパソコンの廃棄
一般向けのパソコンは、メーカーに廃棄処分の義務があります。メーカーに連絡すれば無料で回収してくれます。対象PCは、PCリサイクルマークが本体裏の型番あたりに印刷されています。そのシールが貼ってあるものもあります。法人向けPCはメーカーに回収義務はありません。
保存データ
メーカーなら、記憶装置の破壊も家庭向けは無料で行っています。無料処分だと思って送ったら、後からデータ消去でお金を請求される事はありません。
記憶装置の破壊は自分でもできます。記憶装置を取り外して破壊すればデータを取り出せなくなります。最近のSSDや2.5インチHDDは破壊が簡単ですが、3.5インチHDDは筐体が固く、簡単に破壊できません。ドリルで穴を開けたり、破壊機で壊します。
HDD破壊機をアップグレードしました。伸びたジャッキが自動で縮みます。 pic.twitter.com/4jVOiwawJy
— PCブレンド® (@PCBLEND) January 3, 2023